希代のイケメン、トウカイテイオー。歴代の競争馬の人気投票をすれば必ず上位に来る絶大な人気を誇ります。トウカイテイオーの血統と今の語り継がれる伝説のレースをご紹介しましょう。

トウカイテイオーの父・母はどんな馬?

トウカイテイオーの父はシンボリルドルフ。言わずと知れた七冠馬、日本競馬史上最強の馬とも言われる馬です。シンボリルドルフの父であるパーソロンはシンボリ牧場とメジロ牧場が共同で購入し、1962年種牡馬として輸入しました。以降シンボリルドルフやダービー馬のサクラショウリなどを輩出して優れた成績をおさめました。

トウカイテイオーは母トウカイナチュラルの2番目の産駒です。トウカイナチュラルの父ナイスダンサーはカナダを代表する競走馬でブリーダーズS(現在のG1)を含む重賞6勝をあげています。アルゼンチン共和国杯(G2)を勝利したサンデーサイレンス産駒のトウカイオーザをはじめとして産駒のほとんどが1勝しています。

このように強い血統を受け継いだトウカイテイオーは、生涯の12戦で1番人気でないレースは3回しかありません。2歳デビューから2戦目シクラメンS(3番人気)、1992年ジャパンC(5番人気)、そして奇跡の復活レース最後の年の有馬記念(4番人気)です。今回はこのうちG1の2レースをご紹介します。

世界の強豪をなぎ倒した「ジャパンC」

この年から国際G1競走として指定され、ミホノブルボンが離脱したものの、この年全欧年度代表馬となるユーザフレンドリー、オーストラリア2冠馬ナチュラリズム、フランスのアーリントンミリオン馬ディアドクターなどが集まり、ジャパンカップ史上最強のメンバーと言われました。
16万4千人の観衆を前にスタートすると、ドクターデビアスレガシーワールドがペースを作り、トウカイテイオーは岡部幸雄騎手を背に4番手グループで控えます。直線を向くと抜群の手ごたえで抜け出し、ナチュラリズムに体を寄せ壮絶な叩き合いを制して勝利。今でこそ日本馬のジャパンカップ勝利は珍しくなくなりましたが、当時オグリキャップやメジロマックイーンも優勝できなかったこのレースで勝つ喜びがスタンドの「岡部コール」を迎え入れながらゆっくりとウイニングランをした岡部騎手の表情にもあらわれていました。

常識を覆す勝利「有馬記念」

1992年有馬記念が11着となり、なんと364日の休養期間を経て出走した1993年第38回有馬記念。スタートからメジロパーマーが逃げる中、後方から徐々に上がっていき、直線残り200mで先に抜け出したビワハヤヒデと並びます。叩き合いの末に1/2馬身かわしてまさかの勝利。鞍上の田原成貴騎手はレース前に「もしトウカイテイオーが1番でゴールに飛び込むようなことがあれば、中央競馬史上全ての常識を覆すことになります」とコメントしましたがまさに競馬の常識を打ち破る、歴史に残るレースとなりました。

人気のないレースで勝利を奪い取るドラマチックな展開。いかにもトウカイテイオーらしいレースでした。