G1 5勝を含む28戦9勝。最後の有馬記念(G1)では半妹ダイワスカーレットとの兄弟対決を果たした華麗な一族の一員、ダイワメジャー。
産駒にどのように受け継がれているのでしょうか。
ダイワメジャーの父・母はどんな馬?
ダイワメジャーは父サンデーサイレンス、母スカーレットブーケ。父は不動のリーディングサイアー。
母の父ノーザンテーストはカナダ生まれの競走馬で、フランスのフォレ賞(G1)で勝利しました。
ノーザンテーストは種牡馬としての評価が高く、日本競馬の血統を大きく塗り替えたといわれています。母は重賞4勝を含む21戦6勝。
繁殖牝馬としても新潟3歳S(G3)を勝利した全姉ダイワルージュ、有馬記念(G1)を勝利した半妹ダイワスカーレットなど名馬を送り出し、他の産駒も高い勝ち上がり率を誇っています。
ダイワメジャー産駒の成績・特徴は?
まずはダイワメジャーのリーディング順位を見てみましょう。
<年度>:<順位>
2011年:42位
2012年:7位
2013年:4位
2014年:5位
2015年:4位
このように例年安定した成績を残しています。
次に新馬・未勝利の勝ち上がり率を見てみましょう。
<種付年度>:<出走頭数>:<勝馬頭数>:<新馬・未勝利突破率>
2007: 75: 58: 77%
2008: 90: 65: 72%
2009: 81: 59: 73%
2010: 131: 92: 70%
2011: 139: 102: 73%
2012: 79: 36: 46%
特筆すべきは8割にも達しようかという驚異の勝ち上がり率。
年度によってはディープインパクトをも上回ります。
2012年に数字が落ち込んだのが心配なところではありますが、この年の種付けで生また馬にはNHKマイルC(G1)のメジャーエンブレムがいます。
次に距離別の勝率を見てみましょう。
<距離>:<勝率>
~1400m:9%
~1800m:10%
~2200m:8%
~2600m:11%
2600m~:0%
この成績をみると「ダートでも、距離が長くても対応できるかも?」と思えますが、重賞に絞ってみるとダートで勝利した馬はおらず、圧倒的に1200m~1600mの馬が占めています。
ダイワメジャーの代表産駒は?
ダイワメジャーは新馬戦のパドックで座り込んでしまったことで有名ですが、これは繊細な神経を持っていたからと言われています。
一方で母を受け継ぐ雄大な馬体を持っていました。
繊細なダイワメジャーからどんな産駒が誕生しているのでしょうか。
カレンブラックヒル(牡)
母チャールストンハーバーはアメリカの馬で、父グリッドストーンはアメリカでケンタッキーダービー(G1)を勝利しています。
兄弟にはユニコーンS(G3)勝利した半弟レッドアルヴィスがいます。
カレンビラックヒルはデビューから3歳秋の毎日王冠(G2)まで負けなしの5連勝。
その間にNHKマイルC(G1)に勝利しています。
ダートの適正からフェブラリーSにも挑戦しましたが15着に沈んでいます。古馬になってからは低迷し、6歳で引退。その後種牡馬となりました。
コパノリチャード(牡)
母ヒガシリンクス。父トニービンはアイルランド生まれの凱旋門賞馬で、日本では種牡馬として活躍。
母の父としてもアドマイヤドン、トランセンドを輩出しています。
ヒガシリンクスは競走馬としてデビューしませんでしたが、繁殖牝馬として朱鷺S(OP)で勝利した半姉コパノオーシャンズなどを送り出しました。
コパノリチャードは皐月賞(G1)13着、NHKマイルC(G1)は8着といいところなく終わりましたが、古馬になってからさらに距離を短くし、ついに芝1200mの高松宮記念(G1)で勝利します。
しかしその後は低迷して5歳で引退。種牡馬となりました。
メジャーエンブレム(牝)
母キャッチータイトルは1600万下を勝利するなど中央競馬で活躍。父オペラハウスはイギリスの競走馬でキングジョージなどG1 3勝。
同じようにダイワメジャーと配合したメジャープレゼンス、メジャーステップも中央競馬で勝ち上がっています。
メジャーエンブレムは2016年8月時点で7戦5勝。父譲りの牡馬顔負けのガッシリした馬体で阪神ジュベナイルF(G1)、NHKマイルC(G1)を勝利。今後の活躍も楽しみです。
ダイワメジャーは先行してロングスパートで抜け出すという必殺技を持っていました。今後産駒たちがダイナミックなレース展開をしてくれると思うととても楽しみです。
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